水槽のメンテナンス

冷却装置を設置して水槽の水温を下げる方法と種類は?

2018年05月14日 17時56分

水槽用冷却ファン

 
水槽用冷却ファンとは
冷却ファンは、ファンの風を水面に当てる事で水の蒸発を促していき、水が蒸発する際に熱を奪う気化熱が水温を下げる仕組みになっています。
しかし、冷却ファンは水が蒸発する際の気化熱によって水温を下げるので、雨の日など湿度が高い日にはなかなか水が蒸発してくれず、水温も下がりにくい点があります。
冷却ファンのデメリットは、下げられる水温に限界があって希望の温度まで下がりきらない事があるという点と、ファンが回る音はそれなりにするので音が気になる人もいるでしょう(大き目のファンの方が余裕のある回転で音が静かです)。
 
60cm水槽用冷却ファンの製品を選ぶ
冷却ファンには30cm水槽用、60cm水槽用とサイズ分けがあります。購入をする場合は、60cm水槽用のファンがお勧めです。 ファンの冷却能力は不足する事はあっても過剰になる事はありません。少しでも冷却能力が高い物を購入しておいた方が後々役に立ちます。
[水槽用クーラー]
◎水槽用クーラーとは
水槽用クーラーは、水温を低くすることができる優れ物で、冷却装置本体を水槽の外に設置する物と、水槽の内に設置する物と2種類あります。多くのクーラーはただ冷却するだけではなく、設定した水温を一定に保つ事が出来る様に作られています。気温が高くなる夏の時期には水槽の水の温度が上昇しない様に防止をし、また、冷水域の生物も飼育する事も可能です。更に、ヒーターを接続して併用すれば、水槽の水温を適温に保つ事が出来、水温が適温から下回ると自動的にヒーターに電源が入って保温維持も行う事が出来ます。水槽用クーラーを使用する時期は、夏の時期だけではなく気温の差が激しい春・秋、冬場の寒い時期には暖房による水温上昇、寒さによる水温低下等を防止する事が出来き、年間を通して使用が可能です。
 
◎ヒートシンク・風冷式クーラー
ヒートシンク・風冷式クーラーは、発生する熱により水温が上昇した水を金属に当てて動力にし、同時にファンを回転させて周囲の低温の水が高温の水と混ざり冷却されます。小型水槽や、配管内の水を局所的に冷却するのに向いています。
 
◎ペルチェ式クーラー
ペルチェ式クーラーは、振動音が少なく静かという利点がある、30cm程度迄の小型水槽向けのクーラーです。クーラー内にペルチェ素子という半導体が組み込まれており、二つの金属の接合した所に電気を流す事によって電流の大きさや方向を操作し、片方では冷却・もう片方では冷却をします。冷却と同時に生じた熱はファンで廃熱して水槽内の温度を下げる働きをします。
 
◎チラー式クーラー
現在、多くの水槽で使用されているのがチラー式クーラーです。チラーは水を循環させて冷却、温度制御をします。環境に優しいフロンガスを循環させて冷却させる方法で、割と大きいサイズの水槽でも安定した水温を維持する事が可能です。高性能・高機能で多くの飼育環境に適応出来ます。
 
その他の方法
[家庭のエアコンを活用する]
夏の暑い時期に限られてしまいますが、家庭でクーラーを使用する事を利用して、部屋の温度を下げるのと同時に水槽の温度上昇が可能です。一般的に、エアコンの設定温度を28℃程度に設定するのが一番良でしょう。28℃の水温なら水槽内の熱帯魚等も十分に耐えられる水温です。
 
この様に、水温を下げる方法も種類も色々とあります。飼育している生き物の種類や大きさによって飼育法は異なります。自分が飼育している生き物にとって最適な水温調節の仕方を選択していきましょう。